Purple Rain/くれいじー・こすぎ
誘われ惑わされ
見た事がない月のすぐ手前まで
紫色した薄い衣だけを羽織ったあなた
外は雲一つない夜空なのに
滴り落ちているのがよく分かる
失う物が出来てしまい
変わっていく時間が恐くなる
君君君を浮かべる度に
表情が変わらなくなる
人工的な光を浴びながら
壁の向こう側に行ってしまった
駅を降りた帰り道は
酒からの空想を現実に魅せる
帰宅の言葉に違和感を覚えるようになった
食事を摂り入浴し就寝し起床
生活自体は変化もなく
むしろ裕福になれる気もする
素晴らしき退屈な日常を
悲しむ事もせず怨む事もせず
仕事ばかりしていたから
部屋が散らか
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