人恋語り/
雄太
願わくは人肌くらいの風に吹かれて
草木の匂いに包まれながら眠りたい
願わくはあなたの体温を感じながら
未来など夢見ないようにしていたい
出会えばやがて別れることも必然と
それでも温もりは偽りではないから
春の風は優しく人肌によく似ている
だからこんなにも穏やかに涙を誘う
春の風が激しく吹いて何を揺らして
その姿はやはり人肌によく似ている
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