Beside You/寒雪
 


きみが
ぼくの元で微笑んでくれたら
ぼくは
きみのために
四トントラックとぶつかってみせるよ


ぼくはいるから
いつものバーの隅っこに
きみがすぐ見つけられるよう
きみは
声をたてて笑う
掛けられた模写の絵画みたいだって
バーの風景に溶け込んでるって


きみが
ぼくの元で微笑んでくれたら
ぼくは
きみのために
ムー大陸を探しに世界中駆け回るよ


いつでもきみははぐらかすだけ
ぼくが最高裁の判事になって
判決文を読み上げても
きみは
ぼくの腕からするりと身をかわす


ぼくの気持ちははっきりしてる
きみが決心してくれることを祈ってる


ゆっくりと
なめくじが這うように
距離を近づけるぼく
きみにわからないように
いつの間にか偶然みたく
きみのそばにいられるように


遊びなんかじゃない
これは決闘なんだ

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