ノート(詰音)/木立 悟
 






消えるのは私の階段消えるのは



雪は降り月を造りて雪は降り



一歩から季節を昇る一歩から



人の失い石と青空つづきゆく



乙女には乙女の悪魔咲きひらく



問われてもはざま見せるより術は無く



私とは同じく別の私かな



岩の鐘鳴らすものなく鳴り響く



欲めれば欲められぬもの降りそそぐ



暮れ映す窓の奥には鉱ひとつ



背中から朽ちた舟から溢るる火



悔やみとは道しるべかな午後ひかる





















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