「雨の日、その一日が悲しいのは気のせい」/ベンジャミン
 
{引用=雨の日、その一日が悲しいのは気のせい

誰かが言っていました
「雨は世界の涙です」
それは違うと思います

僕には僕の世界があって
本当に世界と言ったら
それは途方もなく広すぎるのです

すっかり色を変えたアスファルトを踏みながら
宇宙のことを考えたりしました
ところどころキラキラとするのは星みたいだ
なんてことを考えたりしました

それが星なら僕なんか小さすぎて
そんな小さな僕が宇宙を踏んで歩くのは不思議だと
そんなことを考えたりしました

少し疲れたのでしゃがみこんで
歩きながら見たキラキラが見えなくなってしまって
[次のページ]
戻る   Point(6)