「雨の日、その一日が悲しいのは気のせい」/ベンジャミン
{引用=雨の日、その一日が悲しいのは気のせい
誰かが言っていました
「雨は世界の涙です」
それは違うと思います
僕には僕の世界があって
本当に世界と言ったら
それは途方もなく広すぎるのです
すっかり色を変えたアスファルトを踏みながら
宇宙のことを考えたりしました
ところどころキラキラとするのは星みたいだ
なんてことを考えたりしました
それが星なら僕なんか小さすぎて
そんな小さな僕が宇宙を踏んで歩くのは不思議だと
そんなことを考えたりしました
少し疲れたのでしゃがみこんで
歩きながら見たキラキラが見えなくなってしまって
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