春の席(春について6)/クローバー
(シェフ:こちらの席へどうぞ)
1春と叙情物語の香草添え
男は、立ち尽くしているのでした。
私は、釣り人の肩を、自分の席としております。
今年も春がやってきましたね、おとうさん。
この花びらのように、捕まえようとしたけれど
なかなかうまく捕まえられなくて
落としてしまったときのことは、
申し訳なく思っているけど
あなたは、じっと何かを待つにはうってつけの釣り人だから
私が座るには、うってつけの肩幅だから
毎年、春には思い出してね。
それ以外では忘れていてもいいから。
2単語置きのソテー春風風
落ちる指
永遠ではない子
花弁に遊ぶモンシロチョウ、
一人。
戯れた物が仲間である
自分以
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