夜の流れ/吉岡ペペロ
 

日常はつづいてゆく
どれだけ愛しあっても
どれだけ傷つけあっても
そこに生産性をなにもさがせなくても
日常とはなんなのだろう
それは幸せに繋がっているのだろうか
倫理からはずれていたとしても
社会制度のうちにあったとしても
きみが死んでしまっても
ぼくが死んでしまっても
きみと環七を見つめていた
きみもきみの言語でそんなことを考えていたのではないか
夜の流れを見つめながら
きみもそんなことを考えていたのではないか
戻る   Point(5)