パブロンより効く詩でコミュニケ/キリギリ
 
クッキーでもいかが?安い歴史を語り合うアレだよ。
天井に投げたボールは空に行けなくてさ
まだ僕の目に見えている。それがいい。それがいいと言う。
書き割りが動き出す日中に拾ったグミの彩りを飾るのは
輝く範囲が限られる夜だね。夜がいい。もしも鏡が自力で
光ったら君は割る?紅茶もいかが?君のじゃないから冷めたけど。
外は丸まった問題がドコドコと落ちていてさ
ぶつからずに進むのは難しい。窓から手を出しただけでも
ほら何か濡れた。虐げられた誰かの涙かもね。欲情した誰かの
汁かもね。どちらにせよ消毒。それについて語り合うなら後でね。
首の後ろあたりから垂れ幕みたいに下がるプロフィルを引っ張
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