探索/葉leaf
1
足音が山道を滑り落ちていく、空と衝突するまでに必要な耳の数を質しながら。足元の岩から生え出ている昨日の私に、私と環境とを隔てる少年と筆談をさせる。それぞれの葉の色の量だけ枝の火力は増してゆく。緊密な空は雲の滲入を許さず、雲の造形は空気の形式として私の身をあてはめてゆく。運足の旋律に接続して、影の握力は大地を吸ってゆく。
2
砂浜に波の円形が連なっている。水と砂は重なることで感覚を交換し合う。魚の重さと日差しの硬さを飾り合うのだ。砂の湿っていく音が互いに倒し合っている、島の肉体の逆行を妨げながら。島は時間の巣の中を歩いて行く、卵を盗んで季節を孵らせる。島には動物がいない、だがあ
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