同一のぶれる夜/ネハン・フランク
 
燦ざめく、昨日を置いて、
私は流動的な眠りの前にいる

瞼の下の私
ここは何処でもない

命と均しく、
ただ受け入れる
笑いもしない


私は逃亡者
サーチライトを逃れるように
毛布を掴む


正しさとは、何か
飽和した睡眠の中で廻る
くだらない演題


ぐるりと、羊水の中、
這い回った
奇形な心が笑う

粘着な感覚が私を包んでいる
気味が悪い
まるで生きているみたいだ


嗚呼、
嗚呼、
嗚呼、


吐露した人間らしさ
私はありふれた型番
今日も眠ろうとするだけ


全てを欲求している


私は誰にもなれない
等身大の欲望を満たしては
また欲するを繰り返すだけ


堕ちて



戻る   Point(1)