赤い蒼玉/
小川 葉
君の目に写るのは
赤い満月か
蒼く光る新月か
目に写る
それは大抵見えている
目に写らない
それも
昨日わたしは恋をした
日没の背に
その向こうにある
朝の胸に
故郷の空の下
わたしは昼寝している
あれから目覚めないから
好きなだけ
夢ばかり見ている
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