手付かずの未来/ぽこぽこへッへ
障害者の弟がいる。
障害者の弟って、恥ずかしい。
昔から思ってきた。考えないようにしてきた。
消極的ではあるが今、正面に立つ。
障害者は当然、馬鹿にされる。子供の無邪気さは残酷で、仲間外れには敏感だ。
なぜ、私の弟だけが“変”なのか、畜生、恥ずかしい、と思っていた。
しかし、弟が馬鹿にされるのを見たり、馬鹿にされたという話を聞くのは非常に不快だった。
家族というコミュニティの一員を否定されたことに対する種族的な不快感だろうか。
だったら、いじめられている弟を助ければよかったか。
弟を助けるために、いじめっこたちをブン殴ればよかった?
青春漫画のように?出来なかった。
殴れ
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