うつくしくせかいが俯いている/あぐり
 
{引用=

せかいを美しくみるために
そっとプラグを挿す
あなたが指を動かすたびに
さざなみのように細やかな電流、
わたしの両腕を駆けていく

好きな言葉の感触は
「かん」から始まるもの
それはカンデンスキー
あるいはカンタータ


(感じてるなら声をあげないと)


せかいにはわたしに感銘をあたえるものがなんにもないんだろうか
って
そんなふうに考えていたつたなさよ
せかいを美しくみるためには
まずはこのまなこの照準、
カチリとあわすのです


知るために感じるために
だれかと手をつながなければいけないの
そのぬくもりの湧き出る水底
そこか
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