一緒にかえろう/朧月
ぎざぎざだ
尖がった角は ひっこまない
じぐざぐに歩くしかない気持ちになってくる
出会いがしらに
そっけない会話
電車のドアがあいて
目をあわせないで降りる
しあわせ
探してる はずなのにみんな
まるで 忘れ物の傘みたいな顔してる
降りる駅の改札でひとりひとりに
おかえりって言ったなら
安心されるかな
そんな風に思いながら定期を通すと
そのゲートの向こうに君がいた
おかえり
ただいま
そんな言葉の
あたたかさ心をふくらます
さあ
一緒にかえろう
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