Ordinary World/寒雪
珍しく雨の降る日
お前を見かけた
傘もささず濡れて冷たいおまえは
疲れた顔で何か見つめていた
そこにあるものは
おまえの中にある本当の世界
髪からこぼれ落ちるしずくが
おまえの心に思える
何をどうしたら
おまえは気に入るというんだ?
結局、逃げだしたところで
その先には
同じように日常の世界が存在する
意味なんか見当たらない
この世界で生き抜く方法を学ばないと
送られてきた絵葉書の中に
解放されたお前の心
そんな生活が今に取って代われば
やっぱりおまえは堪
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)