春風/
砂木
かえろうよ
そう言って風は積雪の氷をはがし
小さな白い頬を撫でた
一瓶の底に這う旅
握りしめる緑の葉づれ
きこえて 忘れて
かえれないよ
そう言って風は積雪の氷を埋めて
小さな白い頬を撫でた
戻る
編
削
Point
(6)