しずまない/
小川 葉
仕事はすべて
機械がやってくれるというのに
人はまだ働こうとしている
機械に負けないように
速度ではかなわないけれど
きっと彼らは何日も寝ていない
私は今
午前なのか午後なのか
もはやわからない
三時の紅茶を飲んでいる
だってほら
お日さまがいつからか
西の空に沈まない
私は死ぬだろうか
いつからか生かされたまま
充電されたまま
いつまでも沈まない
隣で眠る妻の
アルミニウムの背中に
私の顔は写らない
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