娘よ/森の猫
も
すぐ慣れて
一番 地域になじんだね
いじめをものともせず
学校を休まず通い
そろばん塾の大会では
いつもトロフィーを
得意げに持ち帰った
休みがちのママに代わって
お兄ちゃんの介護を手伝い
お兄ちゃんとも大の仲良し
国語の音読をいつも聞いて
もらっていた
ネットに熱中しすぎて
夜更かししても
ちゃんと朝ごはんを食べて
走って登校
先生や下級生からの信頼も厚く
”言うことなし”のお墨付き
でも 前に出るのは嫌い
カメラを向けると
逃げてしまう 君
君よ
よくぞ
ここまで大きくなってくれた
もう とうにママを追い越し
大きな足では
すぐ くつ下に穴があく
まぶしかったな
君が
卒業の花道を
上向き加減に歩いてきたとき
これらのことが
走馬灯のようによみがえった
愛しい君よ
卒業 おめでとう
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