娘よ/森の猫
 
君と初めて会ったとき
あたしの顔を
しっかりと見つめてくれた

とても新生児とは
思えない
子供子供したまっすぐな
瞳だった

ぷにぷにの手首
やわらかいほっぺ
君は家族の中心になった

お兄ちゃん お姉ちゃんに
可愛がられ
いつも笑っていたね

足の不自由なお兄ちゃんに
おむつをかえてもらい

小学生のお姉ちゃんに
おんぶしてもらって

お兄ちゃんの車椅子で
つかまり立ちをした君

お兄ちゃんの車椅子のひざは
君の指定席だった

保育園では
狭い園庭を走り回り
はだしで
昇り棒を登る
おてんばぶりを発揮

引越した小学校にも
[次のページ]
戻る   Point(8)