娘よ/森の猫
君と初めて会ったとき
あたしの顔を
しっかりと見つめてくれた
とても新生児とは
思えない
子供子供したまっすぐな
瞳だった
ぷにぷにの手首
やわらかいほっぺ
君は家族の中心になった
お兄ちゃん お姉ちゃんに
可愛がられ
いつも笑っていたね
足の不自由なお兄ちゃんに
おむつをかえてもらい
小学生のお姉ちゃんに
おんぶしてもらって
お兄ちゃんの車椅子で
つかまり立ちをした君
お兄ちゃんの車椅子のひざは
君の指定席だった
保育園では
狭い園庭を走り回り
はだしで
昇り棒を登る
おてんばぶりを発揮
引越した小学校にも
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