訣別/
寒雪
僕は出て行く
住み慣れた街から
ボロい列車に飛び乗って
流れる窓を見ながら
僕は
みんなの顔を
思い起こしていた
励ましの言葉と
見せかけの笑顔
僕は気付けただろうか
みんなの
僕を見る
ねたましげな
うらめしげな
視線を
僕は見捨てた
残してきたみんなを
動けないみんなを
ねえ、
僕の考えは正しかったのかい?
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