かならず蛙/水町綜助
 

ときには素直に
夜の空の暗さをみる
ただ光がないだけの話で
じつは日中となにも変わらないように
ぼくの思うことも同じだ

々という文字を子供の頃
不思議に思った
それをつなぐだけで
連続することになるとは
違う文字なのに
そんな不思議が溢れていて
ときにまったく目新しく
プルトップを引いた缶から総天然色が一面に広がるように
刷新されたこともあった
新しい町を訪ねるたびに
そんな感慨をぼくは求め
地図を広げる
いまB4の世界には
ランズエンドがあり
裁ち切りの果てがあるけれど
そのようにぼくには捉えられない


歩いた町を忘れますか?
忘れはしま
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