白い道にお前の足跡が残るならば振り返るがいい/コウ アキラ
 
お前の足は何のためにあるのだ
不死身の肉体と共にあるその両足は

行く先に詐欺師が待つ呪いの道を進むためか
山のような死体の上をおどおどよじ登るためか

その消すことの許されない足跡は
左右に大きくふらついている

何の意志も持たず情けなくぐらついて
水に濡れた本のように波打っている

地雷なき場所で地雷におびえているのか
進むべき場所を知らぬ茹で上がったカエルなのか

そのまま地面に顔をうずめ
無様に己の車椅子で轢かれてしまうがいい

いずれ悪魔のような黒い雲は散ってしまう
預言者たる太陽と月がお前の背中を照らすだろう

不死身の肉体は永遠の夢となる
敗者から学べるのはうんざりするような言い訳ばかり

お前の上をおどおどした者がよじ登る
お前がその者の両足を掴む時、どうしたいのか叫ぶがいい


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