漣/因子
 
わたしの鼓動が
皮膚をつきやぶり
同心円状に
あらゆる事象の表面をすべっていく



こまやかで確かなひとつひとつを
機械にかけること、
解析すること、
それはかなしくなるようないとなみだった

ようやくわかった

まっしろなのはちがった
なんの音もない世界は
平穏から遠かった



このリズムを
わたくしは
そしてあなたは
しずけさとよぶ
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