春告草/
朧月
雨に濡れて 春告草が咲いている
曲がる枝に 柔軟な想い忍ばせて
静かな雨に 黙って濡れている
真紅の花は 冬の寒さも知っている
過ぎた雪の重さが 想いだと知っている
生まれた地より 流れ流れて
再び空へかえる日まで
どれだけの想いを含ませたか
雪は想いの結晶
春告草に降りかかり
ひとつになりました
雨に濡れて 春告草が咲いている
光る花に 新たな想い忍ばせて
洗われる空気に 黙って濡れている
戻る
編
削
Point
(4)