裸眼/森の猫
 
裸眼視力 0.1なし

コンタクトをやめてから
度の厚いメガネは
常に手放せずにいた

けど
この頃

ぼーっとした裸眼が気持ちいい

慣れた自分の家
裸眼でもつまずくくらいだ

夜中にトイレに起きたとき
コーヒーを入れにキッチンに行くとき

ぼーっとした
裸眼ですごす ふわふわ感

それに
鏡に映った
自分のすがたが ぼやけるのも
いい

年を重ねた自分
逃げてる?
認めたくない?

そうなのかもしれない
無意識の底で

だんだん
裸眼の時間が長くなっていく
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