ボーダーラインの中に立つ/なき
 
冷たさと温もりの色が混ざる道 日なたばかりを選んで歩く


やわらかな風と陽射しの午後の二時 黙った君に少し近付く


雨の前 ぬるい匂いを吸い込んで 家路を急ぐ 青い夕方


遠い人 記憶の中で儚んだ 春の氷雨の落ちる手のひら


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