間もなく熱情は冬の下に眠る/瑠王
 
間もなく熱情は冬の下に眠る
鈍る空気の衣に袖を通し
理由のない予感に胸骨は青々と
眼の奥の恥ずかしがりやは瑪瑙、震える

背中の闇に呼ばれてる
(または夢、幾層もの熱が見る)
ひとつ節の間に培った芽
花の色を知るのは目
共に蝕んでゆくのはね、
共に蝕んでゆくのは根
永久に眠れ、熊
(または夢、幾層もの熱が見る)

レースに遮られて見えなかった、春がもうそこにいる
間もなく熱情は冬の下に眠り、嘘がひとつまた増える
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