Have A Nice Dream/
寒雪
脳裏に焼き付いた赤色が
少年時代の嫌な思い出みたいで
振り払えなくて
いらいら
生きてることを証明しようと
自分のまわりに
種をまきちらす
切り落とした腕から
おれの血液と一緒に
流れ落ちるおれ自身
うつろな瞳に映るおれは
いったい何者なのだろう
たちの悪い病気みたいだ
きみは笑ってごまかすだろうけど
治療薬があったらくれないか
麻酔薬でも構わない
そうして緩やかに
直立不動の姿勢で
おれは朽ちていくのだ
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