君のいる風景(2)/まどろむ海月
 
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午前の森の中に
七つの池を巡った
エメラルド色を湛えた 太古の静寂は
やさしい風をふくむたび
燦めく微笑みを見せた

僕たちの前の 永遠の現場

蒼空の中には 白い幻のように
わきおこる思いと とめどないあこがれが
その影を落としてゆく・・・






空 から降りて来た 君 を
水の中から 見上げた僕

逆光の中の透明な空間の
向こうには白い鰯雲が・・






岩膚に充ちた光と沈黙
  あれは・・・
虚空を過ぎてゆく幻影
  たしかに・・
熱泥のささやきと大地の叫び
  ぼくたちの・
始原を逆登
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