百花百態/小池房枝
ちゃお
夏みかんごろごろ落ちてて危ないな
ケヤキ笑ってトレモロのトリル梢の先まで
ハナミズキ枝先のミナレットがほどける
ふきのとう生えたまんまのひとんちの庭
クンシラン大粒の赤い雪ゴジラの目
ツツジ結実身の危険でも予知したか
マリーゴールド凍みて溶けて今は朽ちてゆくとこ
夜も明るく笑ったままの金盞花
アネモネが好きな大きさで咲いている
葉牡丹のかわらぬ姿にほっとする
雪をはらって凛と詩人の沈丁花
すいと伸びたところどころに雪柳
クリスマス年末年始の果てのシクラメン
実は全然草花ではないマーガレット
「
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