ありふれたタブー/
石川和広
私が逃げ込んだ穴は
こんなところか
白い清潔な壁に
静かにリスト
うとうとしてる
聴覚だけ明確
口の中がねばねば
終わらねば
この待合室
終わりたい
この待合室
コーヒーをのむ瞬間
もともと青春なんて
素敵なものが
この世界に実在した
だろか
お留守なとこから
ひっぱりだされてきたにんげんの
こころの
はったつという
おとぎばなしを
待ち合わせている私達
光は極めて簡素にあった
足元の夕陽
ここは空気が少ない
煙草欲求
禁煙!
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