休日の情景/アマメ庵
風がブルーのカーテンを剥いだのか
レース越しの日差しに焼け出され 目を覚ます
昨日のセックスの余韻か
或いは 太陽の所為かわからないが
じっとりと汗をかいている
隣りで君は 裸のまま眠っている
「もう11時だよ」
薬缶を火にかける
何も身に付けないまま ソファーに座る
君の上を ブルーとレースのカーテンが遊ぶ
露わになった君の足
とても美しいと想う
君が買ってきた薬缶は フーと プーの 中間くらいの
曖昧な音をだす
君が鬱陶しそうに寝返りをうつ
ぼくは インスタントのコーヒーに砂糖を入れる
ぼくのペニスは激しく欲情し
蛍光灯を見上げていた
ぼくは構わず
コーヒーの苦味に集中する
腹が減っていた
低血圧の君が 目を覚ましても
きっと 直ぐに食事にはならないのだろう
投げ出された長い髪が
とても美しいと思う
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