存在地/祐伸
つまるところの、現在位置を
行き交う車の雑言に聴き疲れた時に、ふと洋楽を好きになった、
ある日
晴れならスピーカーも鳴るから
せちがらしいって言ってしまえば
まぁそれまでだよね
ぼかす事の出来る透明があって
それはつまり、街のことだった
健全なスピードを羨ましがる人は
日常というものが無味に感じるといった
そう言った
言葉に託した浮かんでいく為の方法
雲は 白い思考を転がしてく迷路で
もう迷い慣れた
いつでもぼくは手紙に
「また手紙を書きます」と最後に残した
悲しみの方程式なら 足し算にもならない
本当に悲しいのなら 住所くらい知っておくべきだったろう
唄にするくらいなら 最初に悲しくなっておけよ
つまる ところの、現在位置を
すさむ こよいの、詳細地図の 端 囲む
僕は相変わらず
ここらへんに
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