周期/イシダユーリ
のに
わたしの
あたまの
断片は
あせばんでいて
像をむすばない
たしか
象のうえで
たたかっていた
筋肉が
ゆれていた
まったいらな足が
土をふみならすから
おとこの
はなす
赤ちゃんは
かわいている
おそらく
毎日
紙を
ぺらぺら
はがす仕事に
ついているのだろう
きみの仮想が
ギターのように
わたしに
つきささるとしても
所詮
きみは
地下鉄の階段を
きれいに駆け降りる
ことばかり
考えているんだろうし
誰かの
まるまった
背中の
骨の数を
数えながら
じぶんのおなかを
なでているんだろう
ああ 森で生活
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