CALLME/ねことら
 
めに、わたしたちは頼りない計画にもとづいて、頁を無限にめくりつづけ、そして一向に正しいフレーズを見つけることはできない。
(もう、うっすらと室内には水が満ちてきています。)


灰になる。きみも、わたしも。
カレンダーがすごい速度でまき戻されていく。この部屋に出口はない。とてもかなしい。テレビをつけても何も映らない。いつも、届くことはなかった。


みんな傷のレプリカ。これが世界で、これが答えで、



CALLME,CALLME
間違いつづけることが許されないのなら、ふりむけばたくさんのひとがわらってくれて、それもみんな灰になる。どんなにやさしく化膿しても、かけがえのない嘘っぱちのわたしたちが、まだ生きてしまう。灰になる、生きてしまう。







リリリリ、と電話が鳴り響いて、涙ですこし濡れた顔をあげ、わたしは暗がりをまっすぐにみつめる。甘ったるいジャムの匂いがする。電話はずっと鳴り響いている。



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