交錯詩(重奏詩)「星欄干 ? あなたと私」祐緋&まどろむ海月/まどろむ海月
 
          奇数行 祐緋
          偶数行 まどろむ海月



{引用=

おやゆびとこゆびほどの 何気ない距離に
 あなたと 私
うずくまる ガラス玉のメールは
 自分のなかの可能性を 想像し
ふりかえらない後姿に砕け散る
 てみれば きっと

空を泳ぐ茜雲になるというあなたに
 同じところばかり すべて
海を這う漁り火になるといい
 他者は違う日の自分の姿 それでも
ふたつの行く先の ひとつをえらべずに

 この感覚は私だけのもの この身の痛みも

足の先から産道を潜り抜けてきたわたしは
 自分の小ささが嫌で
何年生きてきて
[次のページ]
[グループ]
戻る   Point(5)