新生/
寒雪
両足を
地面にしっかり
踏みしめるための儀式
自分が
生まれて以来
住み続けたこの家に
ガソリンをまいて
火をつける
炎は
勢いよく
天に届くほど
高く
火柱が上がるのが良い
写真アルバムだとか
仏壇だとか
割れかけの茶碗だとか
みんなみんな
灰になって
跡には
後腐れなく
何もないのが良い
真っ新な大地に
むき出しで
空っぽで
透明になった
これからの僕がいるのだ
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