I will "be born"./Null
解できない
いつかの日を思いだす、体がほどけて雪になる感覚
世界に産み落とされた瞬間から
絶え間ない孤独感がこの体を襲い続けていた
だけど今このままほどけることができたら
何も感じなくなるのだろうか
嗚呼、僕も雪になってしまいたい
それでも何度も僕に呼びかける透明な声だけが
僕とこの世を繋いでいた
誰だったか
気が遠くなるほど透明で
この震える足を
あの不毛な大地につなぎとめるようなそんな声
あの声をもう一度ききたいな
そんなことをずっとずっと考えていた
もう一度だけ君にあいたい
君ってだれだっけか、透明な声の持ち主
も
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