言い訳/
小川 葉
言い訳のように
日は昇り
言い訳のように
日が沈む
言いたいことがあった
その日は
もうここにない
ここにはない
言い訳ばかりが
空と海の隙間
地平線で
まだ曖昧になっている
昼食を食べた
定食屋のおばちゃんが
深夜二時
スーパーで働いている
家路につく頃には
明日の言い訳が
またはじまっている
戻る
編
削
Point
(3)