スコール/やや
 
風の強い日だった
乾いた砂混じりの風がざらざら吹いてる
カーテンがバサバサと悶える夕暮れ
とさっと夢から落とされる

冷たく黙り込んだ壁に
CDの歌声は無機質に響き
部屋がオレンジに染まっていく
喧騒は少しずつ遠ざかり
私は君の声だけを聞きたがる

私には捧げる言葉がない
ぽつり、ポツリ考える

君のためになる言葉なんてない
ふわふわ と降っては
すとすと と積る雪
みたいな事が言いたいけど
いつだってそれは
ボタボタ と落ちる雨
に似ている
君はいつだって雨の日に頭痛を抱えてる

汗ばんだ首を拭って
真夏の太陽のように気ままに
アチコチを照らして
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