トマトジュース/
水町綜助
プルトップにゆびをかけて
あたしのめのまえで
うれしそうにトマトジュースを開けるきみと
ちいさな破裂音と
あたしがいて
とじこめられた空気が
はじけて
でてはじまった夏の坂の上で
あたしはとじこめたい
空気を
向かい合ってる
この広い町の中で
誰にもひらかれているこの
誰からも知られない
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