素顔/猫道
ていいと思う。
自信のなさから椅子に入ったんだとすれば、
破るべきマスクはその自信のなさにあるんだと思います。
フルメタルジャケット並のカッチカチな、
血も涙も無いような腹を決めた人の眼差しは、
実は、鉛をとったら、か細くて柔らかい。
Tシャツを着替えて、色眼鏡をかけよう。
椅子を捨てて、街へ出よう。
ほら、ペラペラな森喜朗が鈍重な外車に護られて道を行く。
猫はよく聴けばわんわんと鳴く。
変わらない蚊取り線香の匂いや由美かおるはどんどん神様みたいになって、
木や花や山や滝に溶け込んで、マイナスイオンを出し続けている。
世界は今日も、荒れまくってて平和です。
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