針土竜/
散布すべき薬物の所持2
も陰惨な情事である
僕は屍の腰帯を振り解き
色気を醸す白痴の少女の みほと に口づけする
培養ガラスの爛れた香りが漂い
愛液と同じ薬品が僕の口腔に流れていく
そして
黄色くて美しい場所を思い僕は
黒い部屋の青白い顔をした かばね の股に
ずっと口づけ続け疲れた舌を休めた
フナムシが背中を弄る中
悲しくも嬉しくも気怠くもない
そんな気分で眠りにつき
鬱蒼として澱臭い惰眠であれと願った
結局自分がかわいくて仕方が無かったのだ
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