ハニーフレイバー・レイトショー/アヅサ
 
宝石を口に含んで遊ぶ
あの娘が笑うたび
きれいな犬歯は怪しく光る
宇宙船の軌道のように正確な
ピンクの唇が生意気に
愛の歌なんぞうたっている
蝶々が飛んでいった
あの娘は鼻先で笑った


大事な大事な秘密の場所は
黒く澱んだ宇宙?花園?
隠してきたカラフルな声を
今夜ほどけるリボンを
ミツバチたちはどう思うかしら
かわいいつま先を
乱暴な青色に染め上げて
笑うあの娘を
なんとののしるのかしら


可憐で痛々しい首筋に
スパンコールのような光
なまぬるい夜の視線が好き
なつかしい花畑のような匂いが
でもあの娘からは確かにしていた
まぼろしのようなネオンライトと
あたたかな水面の反射
きれいだった
あの娘よりずっと
きれいだった
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