冬の蝶/小川 葉
 
 
 
川のようなところを
冬の蝶が飛んでいる

蝶は知らない
いつか人に生まれることを

バスに轢かれた少年が
捕まえた蝶を
自分のことのように可愛がっている

可哀相だから
はなしてあげた
 
 
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