母鬼/窓枠
 
丸投げされた洗濯物に埋もれている
わたしたちの日常の色というもの

どんどこどんどこ
どんどこ、まざりあう

洗濯かごいっぱいで
家族団欒としているよう

わたしの目尻がほんのり
と、やさしくなる頃

ぴっぴっぴっぴ
雛鳥みたいにさえずる洗濯機
に、急かされて
わたしは母であり
鬼となるのです
(節分だけは旦那が鬼だから)

洗濯機が回りだせば眠たくなるようで
家電製品の歌う子守歌って
全くもって
無表情極まりないのだけど
ずんずんと内側から震わす

静寂に沿ったメロディーラインには
わたし、感服するものがあります


ほんと今すぐにでも
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