クスノキに逢うための習作(2)/長岡瞬
ぼくの部屋が
放課後の基地でした。
屋根裏部屋みたいになっていて
そこで
よく自分の声を録って
友達に聞かせていました。
毎日布団をベランダで
干していました。
ぼくはいつも
おねしょをしていたのです。
雨が降り続いてしまうと大変でした。
それでもぼくは布団を
朝学校に行く前には
からなずベランダにだしていました。
それがすむと
ぼくも
がっこう
に
いきました。
毎日、友達と一緒に
布団を部屋(基地)に取り込みました。
「おやすみ」
とぼくは
部屋(基地)で遊んでいた友達にいいます。
友達は帰ってくれます。
ぼくは
ぼくの声が録音されて
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