宇宙の声/嘘而
 
あなたの首をしめたこの手で、
わたしは風をさわり、水をぬらし、宇宙をのぞむ
コンピューターウイルスに毒されたプログラムのように
なにもかんがえないで、ただ、ぼうっとする日々が
つづく、えいえんに


コンセントにさしこんで、充電中
たいせつな人もいるし
守りたいものもあるし
しりたい感情もあるし
もう一度ききたいうたもあるから


いつのまにか
プラネタリウムで涙をながす、わたし
(ああ、もうすこしで忘れてしまうところだった)
宇宙はきれいだって、あなたも言ってたね
でも、だめだ

せかいに染まったわたしには
星の音なんてきこえない



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