宇宙の声/嘘而
あなたの首をしめたこの手で、
わたしは風をさわり、水をぬらし、宇宙をのぞむ
コンピューターウイルスに毒されたプログラムのように
なにもかんがえないで、ただ、ぼうっとする日々が
つづく、えいえんに
コンセントにさしこんで、充電中
たいせつな人もいるし
守りたいものもあるし
しりたい感情もあるし
もう一度ききたいうたもあるから
いつのまにか
プラネタリウムで涙をながす、わたし
(ああ、もうすこしで忘れてしまうところだった)
宇宙はきれいだって、あなたも言ってたね
でも、だめだ
せかいに染まったわたしには
星の音なんてきこえない
戻る 編 削 Point(4)