春/山岸美香
 
卒業する少し前だったか
閉ざした教室で
熱が頬を濡らした。
あの自分が翻ったような感覚

あの言葉の羅列が
3年間の中で
唯一私が修了したもの

また、
泣いてもいいから
私は誰かに届けることが出来るだろうか
もう一度でも、誰かに。
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