知らない子供/
智鶴
の国を覗いてみたかった
其処は何もない世界で
まるで堕天使のように虚ろな影が数人分
僕を見つめて嘲笑った
金属の重なる音が
僕の心臓を掴み出して引っ掻いた
夢を見るのも忘れてしまうね
見えない君に恋をしたけれど
君は虚ろすぎて
僕は気付けば曖昧な記憶のダンスをしていた
せめて一秒呼吸の音でも揃えてみたいけれど
何故か後ろを振り返ることが出来ないんだ
何故か僕の心臓は音を立てないんだ
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